新しい才能に出会う
Eプログラム 16日13:00 【ゲスト来場】 
本映画祭とともに歩んできた公募作品上映プログラム。今年も138本に上る多数の応募がありました。映画祭が選りすぐった注目の4作品を上映し、沖田修一監督と守屋文雄監督をコメンテーターに迎え、映画の可能性を発掘していきます。
ひびり
2011年/日本/カラー/20分 
監督:新井哲
離れて暮らす姉妹が、久しぶりに数日同居することに。姉は秘密を抱えているが、妹はそれに触れようとしない。秘密は、透明なガラスに潜む無数のヒビに似ている。姉妹と他人の関係を行き来しながら、心をすりあわせていく二人を描く。
監督:新井 哲(あらいさとし)

78年、茨城県生まれ。『さらランドセル』がゆうばり国際ファンタスティック映画祭2008他、『ヘビと映子と佐藤のこと』が第10回TAMA NEW WAVE他に入選。
監督3作目となる本作は、福岡インディペンデント映画祭2011最優秀作品賞・俳優賞等数々の映画賞を受賞した。
さめざめ
2012年/日本/カラー/20分 
監督:星崎久美子
夏子と卓が暮らすアパートの更新時期がやってきた。二人の関係に倦怠期を感じる夏子は、不機嫌そうに新居を探し始める。その理由がわからない卓に、夏子はあるメッセージを発するが……
監督:星崎久美子(ほしざきくみこ)

 81年、神奈川県生まれ。05年『おぼろげに』が東京ビデオフェスティバル2006優秀賞、08年『茜さす部屋』が第9回TAMA NEW WAVEにてクリーク・アンド・リバー社賞受賞を経て渋谷UPLINKにて劇場公開された。本作で、女性監督による上映集団「桃まつり」に参加。

Scribble
2012年/アメリカ/カラー/8分 
監督:中村友也
いつものように図書館で本を読みふける少年オスカー。ユウウツな気持ちから、本にラクガキをしてしまう。次の日、ラクガキに誰かが返事を書いているのを見つけ…。
監督:中村友也(なかむらともや)

86年、高知県生まれ。中学生の時にレゴで撮ったストップアニメーションをきっかけに、映画監督を志す。高校卒業と共に渡米し、カルフォルニア州立大学ノースリッジ校映画制作科を卒業。現在はインディペンデントで作品を撮り続けている。

えんがわ
2012年/日本/カラー/11分 
監督:古新 舜
千紗は、縁側で父・芯也と一緒にいるのが大好き。ところが、母・美希の妊娠を機に、ひとりぼっちの時間が多くなる。そんな千紗を気にかける祖父・圭一だが、彼女は相手にしようとしない。そして季節は移ろい、家族にも変化が生まれる。
監督:古新舜(こにいしゅん)

81年、岩手県生まれ。短篇初監督作、第2作とSSFF&Aジャパン部門に連続で入選。
本映画祭初参加となる本作は5作目に当たる。地域映画についてソーシャルメディアで発信する「ソーシャルシネマフェスティバル」を主催。

コメンテーター

監督:沖田修一(おきたしゅういち)
77年、埼玉県出身。日本大学芸術学部映画学科卒業後、監督した数本の短編作品が、水戸短編映像祭などで受賞。テレビドラマなどの演出を経て、「南極料理人」「キツツキと雨」が公開される。新作「横道世之介」が来年公開予定。
監督:守屋文雄(もりやふみお)
 76年、宮城県出身。日本大学芸術学部卒。第2回ピンクシナリオ募集入選作「ヒモのひろし」が05年「SEXマシン 卑猥な季節」(田尻裕司監督)として映画化。近作に「UNDERWATER LOVE―おんなの河童―」(いまおかしんじ監督)、「キツツキと雨」(沖田修一監督)。沖田作品には、自主映画時代からほぼすべての作品に出演などしている。