黒沢清ショウあるいは黒沢清解体
Unweaving the Kiyoshi Kurosawa
黒沢清監督はその風貌とは裏腹にかなりいい加減であるという噂がある。これは本当なのだろうか。
なぜ四半世紀にわたり、コンスタントに独自の世界観をもつ作品を発表し続けられるのか。
その源はどこにあるのだろうか。いったい黒沢清監督とは何者か。
いったいどこに向かっていこうとしているのか。
70年代、80~90年代そして9.11以降の3つのプログラムから黒沢作品の変化とこだわりを検証、さらに監督との会話を通し魅力を余すことなく引き出す、まるごと黒沢清漬けの1日です。
上映終了後、黒沢清監督大解剖トークを予定しています。
D
逃走前夜/
監督・脚本・撮影:万田邦敏(前半)黒沢清(後半)
照明・録音:塩田明彦
1982年/日本/カラー/8mm/8分
夜の道を“逃走”する学生達に花火が襲いかかる。
奴らは今夜もやってきた/
監督・脚本:黒沢清
出演:石橋蓮司
1988年/日本/カラー/35mm/38分
推理作家の園田は、執筆中奇妙な音楽を聴く。出所を調べていく園田の前に2人の大道芸人が現れ、やがて音楽とともに園田は恐怖の世界へと落ちていく…。
よろこびの渦巻き/
監督・脚本:黒沢清
原作:椎名誠
助監督:青山真治
1992年/日本/カラー/VTR/24分
占いに人生を左右される人間のよろこびと不幸の真理に迫るシュールな怪作。
E
廃校奇談/
監督・脚本:黒沢清
出演:大沢健人、高橋洋
1997年/日本/カラー/VTR/26分
廃校処分の決まった中学校で、ひそんでいた数々の学校の怪談が姿を現し、主人公を死の淵へ誘おうとする。
木霊/
監督:黒沢清
脚本:高橋洋
出演:山口美沙、哀川翔
1998年/日本/カラー/VTR/25分
かくれんぼで誰がどこにいるのかを校内図を見て当てるという冗談で始めた透視実験。だが、そこにはいないはずの影が現れ、次々と仲間たちを消して行く。
花子さん/
監督:黒沢清
出演:京野ことみ、加瀬亮
2001年/日本/カラー/VTR/24分
過去にいじめで自殺に追い込んだ同級生を成仏させる儀式のために呼んだ“花子さん”が、同級生の霊と結託し彼らに復讐を始める。
F
タイムスリップ/
監督・脚本・撮影:黒沢清
出演:大杉漣
2002年/日本/カラー/Betacam/10分
大杉漣演じる物理学者が、“タイムスリップ”についての講義中にタイムスリップするという荒唐無稽なコメディ。
楳図かずお恐怖劇場 蟲たちの家/
監督:黒沢清
脚本:村井さだゆき
出演:西島秀俊、緒川たまき
2005年/日本/カラー/VTR/51分
蓮司は、自分に好意を寄せてくれる後輩・羽奈子に「妻が人間でなくなった」と打ち明け、妄想かどうか確かめるために家に来てくれと頼むが…。
黒沢清/Kiyoshi Kurosawa
1955年兵庫県神戸市生まれ。立教大学在学中より8ミリ映画の自主製作・公開を手がける。大学卒業後、長谷川和彦、相米慎二らの助監督を経てディレクターズ・カンパニーに参加し、83年『神田川淫乱戦争』で商業映画デビュー。主な作品に『ドレミファ娘の血は騒ぐ』『CURE』『ニンゲン合格』『カリスマ』『ドッペルゲンガー』『アカルイミライ』など。2000年カンヌ国際映画祭『ある視点』部門に出品された『回路』は国際批評家連盟賞を受賞した。最新作は『叫』(06)。
NEWS & TOPICS
  • 9月20日
    「Talk About NAOMI KAWASE」を更新しました。
  • 9月19日
    「黒沢清ノススメ」を更新しました。
  • 9月17日
    Hプログラムの情報を更新しました。
  • 9月10日
    トップページ、「黒沢清ノススメ」、Iプログラムの更新しました。
  • 9月1日
    トップページ、「黒沢清ノススメ」、岸建太朗監督、阿部理沙監督の日記を更新しました。
戻る